AI 短編映画の制作:工程ごとにどの GPU を使うか?

結論: AI 短編映画のほとんどの工程は 24–32 GB のカードで動きます。絵コンテの画像、Wan 2.2 TI2V-5B、音声、リップシンク、音楽、アップスケール、フレーム補間です。48 GB、80 GB 以上、または大量のオフロードが必要になるのは、14B 以上の動画モデル(Wan 2.2 A14B、MiniMax H3、LTX-2.5)です。課金は 1 分単位なので、工程ごとに必要なカードを借り、工程の合間にインスタンスを破棄しましょう。商用利用の前に各ツールのライセンスを確認してください。非商用のものや、追加の条件が付くものがあります。

パイプラインの全体像

VRAM の数値とライセンスの記述は、各プロジェクト自身の README またはモデルカードによるものです(2026-11-04 閲覧)。「公表なし」は、プロジェクトが GB の数値を示していないことを意味します。いま起動できるカードは Deploy ページでご確認ください。

工程 ツール VRAM の目安(公表値) まず選ぶカードのクラス ライセンスの注意点
絵コンテの画像 FLUX.1、SDXL FLUX と SDXL に必要な VRAM(英語)を参照 24 GB FLUX.1 dev はライセンスへの同意が必要、FLUX.1 schnell は Apache 2.0
動画 Wan 2.2 TI2V-5B ComfyUI:“should fit well on 8GB vram with the ComfyUI native offloading”(ComfyUI のネイティブなオフロードで 8 GB の VRAM に十分収まる) 24–32 GB Apache 2.0
動画 Wan 2.2 T2V/I2V-A14B README:単一 GPU 用コマンドに “at least 80GB VRAM”(80GB 以上の VRAM) 48–80 GB Apache 2.0
動画+音声 MiniMax H3 diffusers:24–32 GB で int8+ストリーミング、80 GB のカード 1 枚でオフロード 32 GB と十分なホスト RAM、または 80–96 GB コミュニティライセンス、下記参照
動画+音声 LTX-2.5(22B) GB の数値なし。README:メモリが限られる場合は “consider --quantization fp8-cast --offload {cpu, disk}”(--quantization fp8-cast --offload {cpu, disk} を検討する) 48–96 GB “annual revenues of at least $10,000,000”(年間売上高 $10,000,000 以上)の事業者は有償ライセンスが必要
動画 HunyuanVideo 1.5(8.3B) “Minimum GPU Memory: 14 GB (with model offloading enabled)”(必要な GPU メモリの下限:14 GB、モデルのオフロード有効時) 24 GB コミュニティライセンス、下記参照
キャラクターの一貫性 musubi-tuner の LoRA “12GB or more recommended for image training, 24GB or more for video training”(画像の学習には 12GB 以上、動画の学習には 24GB 以上を推奨)、“Main Memory: 64GB or more recommended”(メインメモリ:64GB 以上を推奨) 24–48 GB Apache 2.0(Wan のコード)
キャラクターの一貫性 ai-toolkit の LoRA サンプル設定 train_lora_wan22_14b_24gb.yaml、“Training on and generating video is very VRAM intensive.”(動画の学習と生成は VRAM を大量に使う。) 24–48 GB MIT
キャラクターの一貫性 Wan-Animate-2 “tuned for 8× A800 GPUs”(A800 8 枚向けに調整)、480P は “tested … on 2× A800 GPUs”(A800 2 枚で……テスト済み) 80 GB のカード複数枚 Apache 2.0
音声(TTS) Fun-CosyVoice 3.0(0.5B) 公表なし 24 GB Apache 2.0
音声(TTS) IndexTTS-2.5 公表なし(RTX 4090 での RTF の表あり) 24 GB bilibili Model Use License(独自)
リップシンク LatentSync “Minimum VRAM for inference: 8 GB with LatentSync 1.5; 18 GB with LatentSync 1.6”(推論に必要な VRAM の下限:LatentSync 1.5 は 8 GB、LatentSync 1.6 は 18 GB) 24 GB Apache 2.0
リップシンク MuseTalk 4 GB のノート PC 用 GPU でテスト:“generating an 8-second video takes approximately 5 minutes”(8 秒の動画の生成に約 5 分かかる) 24 GB MIT(コード)
リップシンク/吹き替え InfiniteTalk GB の数値なし。低 VRAM モード:“set --num_persistent_param_in_dit 0”(--num_persistent_param_in_dit 0 を設定する) 24–48 GB Apache 2.0
音楽 ACE-Step 1.5 “XL … require ≥12GB VRAM (with offload + quantization) or ≥20GB (without offload)”(XL は……≥12GB の VRAM(オフロード+量子化あり)または ≥20GB(オフロードなし)が必要)、1 曲あたり “under 10s on RTX 3090”(RTX 3090 で 10 秒未満) 24 GB MIT
音楽 MiniMax Music 3 “The full precision fits under 24GB of VRAM”(フル精度で 24GB 未満の VRAM に収まる) 24 GB コミュニティライセンス:“MiniMax-Music3” の UI 表記が必要、売上高 $20M 超は許諾が必要
音楽 YuE2 “24 GB VRAM”(24 GB の VRAM) 24 GB 重みは CC BY-NC 4.0:非商用
アップスケール SeedVR2 “High VRAM (24GB+): Use FP16 models”(VRAM が多い場合(24GB+):FP16 モデルを使う)、“Moderate VRAM (12-16GB): Use FP8 models with BlockSwap or VAE tiling”(VRAM が中程度の場合(12-16GB):FP8 モデルに BlockSwap か VAE タイリングを組み合わせる) 24–32 GB Apache 2.0
アップスケール Real-ESRGAN 公表なし 24 GB BSD-3-Clause
フレーム補間 RIFE(Practical-RIFE) 公表なし。“4.24+ is quite suitable for post-processing of some diffusion model generated videos”(4.24 以降は、拡散モデルで生成した動画の後処理にかなり適している) 24 GB MIT
フレーム補間 GIMM-VFI V100 で “[4K interpolation] … Memory-Usage: 10922MiB”([4K の補間]……メモリ使用量:10922MiB) 24 GB S-Lab License 1.0:商用利用の前に確認

まだ勧められることがある 2 つのツールについて:Chatterbox は開発が終了しており(“As of August 2026, Chatterbox is retired research and is no longer maintained.”、2026 年 8 月時点で Chatterbox は終了した研究プロジェクトで、メンテナンスされていない)、Microsoft は “removed the VibeVoice-TTS code from this repository”(このリポジトリから VibeVoice-TTS のコードを削除した)としています。

商用利用の前に読むべきライセンス

  • MiniMax H3: MiniMax H3 Community License Agreement で、オープンソースライセンスではありません。使う前に LICENSE を読んでください。
  • HunyuanVideo 1.5: Tencent Hunyuan Community License で、オープンソースライセンスではありません。使う前に LICENSE を読んでください。
  • YuE2: 重みは CC BY-NC 4.0 なので、企業が商用利用する前には作者への連絡が必要です。
  • GIMM-VFI: S-Lab License 1.0 です。有償の仕事で GIMM-VFI を使う前に読んでください。
  • LTX-2.5: 売上高のしきい値未満なら無料です。“Entities with annual revenues of at least $10,000,000 … are required to obtain a paid license.”(年間売上高が $10,000,000 以上の事業者は……有償ライセンスの取得が必要。)

ライセンス条件をシンプルにして商用の仕事をするなら、表の中の Apache 2.0 と MIT のツールを使いましょう:Wan 2.1 と 2.2、SeedVR2、RIFE、ACE-Step 1.5、LatentSync、CosyVoice です。

工程ごとに必要なカードで動かす

短編映画のために、大きなカードをずっと動かし続ける必要はありません。典型的な分け方は次のとおりです:

  1. 24 GB のカード(RTX 4090):絵コンテのフレーム、Wan 2.2 TI2V-5B での下書き、音声、音楽。
  2. 48 GB または 80 GB のカード(RTX 4090 48G、A100 80G):14B モデルでの本番ショット、または LoRA の学習。
  3. 24–32 GB のカードに戻る:リップシンク、アップスケール、フレーム補間。

インスタンスのデータは破棄すると削除されるので、破棄する前に出力をコピーしてください(rsync や scp)。2026-11-05 07:55 (UTC+8) 時点で、RTX 4090 の 2 時間は $0.78、RTX 4090 48G での本番ショット 1 時間は $0.69 です。同じ 3 時間を A100 80G で通すと $4.77 かかります。課金は 1 分単位(切り上げ)で 1 分から、インスタンスを破棄すると止まります。現在の料金は /pricing に掲載しています。

ホスト型モデルで完成したクリップだけが必要なら、CloudGPU のモデル API にも wan-3.0 などの動画モデルがあります。POST /v1/videos でジョブを作成します(API ドキュメント)。

関連:Wan の動画生成にはどの GPU を使うべきか · MiniMax H3 にはどの GPU が必要か · クラウド GPU で Wan 2.2 を動かす方法(英語) · AI 映像・動画制作向けクラウド GPU

よくある質問

AI 短編映画を作るにはどの GPU が必要ですか?

ほとんどの工程は 24–32 GB のカードで動きます。絵コンテの画像、Wan 2.2 TI2V-5B、音声、リップシンク、音楽、アップスケール、フレーム補間です。Wan 2.2 A14B、MiniMax H3、LTX-2.5 のような 14B 以上の動画モデルには、48 GB、80 GB 以上、またはホスト RAM への大量のオフロードが必要です。

商用利用できるオープンな動画モデルはどれですか?

Wan 2.1 と Wan 2.2 は Apache 2.0 です。MiniMax H3 と HunyuanVideo 1.5 は独自のコミュニティライセンスなので、商用利用の前に読んでください。LTX-2.5 は年間売上高 $10,000,000 以上の事業者に有償ライセンスを求めています(2026-11-04 閲覧)。

ショットをまたいでキャラクターの一貫性を保つには?

musubi-tuner か ai-toolkit でキャラクターの LoRA を学習するか、Wan-Animate-2 や MiniMax H3 Ref2VA のような参照画像を使うモデルを使います。musubi-tuner は動画の学習に 24 GB 以上の VRAM と 64 GB 以上のメインメモリを推奨しています(2026-11-04 閲覧)。

音声、リップシンク、音楽にはどのツールを使いますか?

音声には Fun-CosyVoice 3.0 と IndexTTS-2.5、リップシンクには LatentSync、MuseTalk、InfiniteTalk、音楽には ACE-Step 1.5 と MiniMax Music 3 を使います。YuE2 の重みは CC BY-NC 4.0 なので、許可なく商用利用はできません(2026-11-04 閲覧)。

AI 動画をアップスケールして滑らかにするには?

アップスケールには SeedVR2 か Real-ESRGAN、フレーム補間には RIFE を使います。SeedVR2 の ComfyUI ノードは、24 GB 以上なら FP16 モデル、12–16 GB なら FP8 モデルに BlockSwap か VAE タイリングを組み合わせることを勧めています(2026-11-04 閲覧)。

出典(2026-11-04 閲覧、Asia/Shanghai)


起動できるカードは Deploy ページに一覧があります。料金は https://cloudgpu.app/ja/pricing に掲載しています。

最終更新:2026-11-04(Asia/Shanghai)。