MiniMax H3 にはどの GPU が必要か?

結論: MiniMax H3 は大きなモデルです。transformer は 33B パラメーター、テキストエンコーダーは Qwen3-VL-32B モデルそのものです。BF16 では Hugging Face 上で transformer だけで約 66 GB、エンコーダーが約 51.5 GB あり、どのコンシューマー向けカードにも丸ごとは収まりません。MiniMax のモデルカードには VRAM の数値がなく、diffusers のドキュメントが 3 つの段階を示しています:

  • 24–32 GB のカード(RTX 4090、RTX 5090):int8 に量子化し、transformer のブロックを CPU RAM からストリーミングします。
  • 80 GB のカード 1 枚(A100 80G、A800 80G):必要に応じて各コンポーネントを GPU に載せ降ろしします。
  • 80 GB のカード 2 枚:フルの BF16 で動かします。

小さめのカードでは、VRAM と同じくらいホスト RAM が重要です。diffusers は “expect the weights to live in host RAM: around 75 GB of it at int8”(重みはホスト RAM に置かれる想定で、int8 で約 75 GB)と書いています(diffusers の MiniMax H3 ドキュメント、2026-11-04 閲覧)。H3 を使う前に、下のライセンスの節を読んでください。

公開されているもの、されていないもの

オープンに公開されているのは 768p の H3-Base モデルです。MiniMax はこれをタスク別の 2 つのチェックポイントとして公開しています(MiniMax H3 のモデルカード、2026-11-04 閲覧):

コンポーネント 状況
H3-Base FL2VA(テキストから動画+音声、先頭/末尾フレーム指定) 公開、BF16、CFG 蒸留済み
H3-Base Ref2VA(参照画像・動画・音声) 公開、BF16、CFG 蒸留済み
H3-Regenerate-2K(768p から 2K へ) 非公開:“this module is not yet open-sourced”(このモジュールはまだオープンソース化されていない)
H3-Context-IR(プロンプトの前処理) API のみ:“it is not included in this open-source release”(今回のオープンソース版には含まれない)
スパースアテンション “will be released in a future update”(今後のアップデートで公開予定)

モデルカードによると、ローカルでの出力は既定で “the shorter side is set to 768 pixels”(短辺が 768 ピクセル)です。クリップは 4–15 秒、24 FPS で、32 kHz のステレオ音声が動画と同時にネイティブ生成されます。ComfyUI のドキュメントは “2K is a hosted-service output and needs a separate upscale pass in ComfyUI”(2K はホスト型サービスの出力で、ComfyUI では別途アップスケールの工程が必要)としています(ComfyUI MiniMax H3 チュートリアル、2026-11-04 閲覧)。

どの構成にどのカードを使うか

以下の構成は diffusers、SGLang、vLLM のドキュメントによるものです(2026-11-04 閲覧)。いま起動できるカードと、各カードの vCPU と GPU あたりの RAM は Deploy ページに一覧があります。

VRAM クラス CloudGPU のカード ドキュメントの記述
24–32 GB RTX 4090、RTX 4090D、RTX 5090、RTX 5090D diffusers:“quantize the two large components to int8 as they load and stream the transformer’s blocks from CPU RAM”(2 つの大きなコンポーネントを読み込み時に int8 に量子化し、transformer のブロックを CPU RAM からストリーミングする)。RTX 4090 1 枚での SGLang:“stream the DiT and text encoder and quantize DiT linear layers online with convrot_int8”(DiT とテキストエンコーダーをストリーミングし、DiT の線形層を convrot_int8 でオンライン量子化する)、“GPU peak stayed about 18 GB”(GPU のピークは約 18 GB にとどまった)
48 GB RTX 4090 48G、RTX 4090D 48G、RTX A6000 int8 の transformer とエンコーダーに余裕が出ます。diffusers:“Two 48 GB cards do the same with the int8 loading”(48 GB のカード 2 枚でも int8 読み込みで同じことができる)、つまり 80 GB のカード 2 枚で BF16 を動かすのと同じです
80–96 GB A100 80G、A800 80G、RTX 6000D 83G、RTX PRO 6000 96G、RTX PRO 6000 Max-Q 96G diffusers:“On one 80 GB card, register the components in a ComponentsManager and let it move them on and off the accelerator”(80 GB のカード 1 枚では、コンポーネントを ComponentsManager に登録し、アクセラレーターへの載せ降ろしを任せる)
2 × 80 GB A100 80G または A800 80G を 2 枚 diffusers:“Two 80 GB cards run full bfloat16 this way”(80 GB のカード 2 枚ならこの方法でフルの bfloat16 を動かせる)

SGLang のメモからは、80 GB でもすべてを常駐させるには足りないことがわかります:“Pure Ulysses4 could not keep the full pipeline resident on 80 GB H100s”(純粋な Ulysses4 では、80 GB の H100 にパイプライン全体を常駐させられなかった)(SGLang MiniMax H3 cookbook、2026-11-04 閲覧)。

ホスト RAM もサイジングの一部

オフロードは重みをシステムメモリに移すので、カードを選ぶ前に /deploy に表示される GPU あたりの RAM を確認してください。公開されている数値は次のとおりです:

  • diffusers、12–16 GB の構成:“around 75 GB of it at int8”(int8 で約 75 GB)。
  • SGLang:2 × RTX 5090 のレシピは “was validated on 2× RTX 5090 (32 GB each) and a 377 GiB host; use a 384 GiB-class machine”(RTX 5090 2 枚(各 32 GB)と 377 GiB のホストで検証済み。384 GiB クラスのマシンを使うこと)。RTX 5090 1 枚のデスクトップでは、864×480 で VRAM 32 GB とホスト RAM 60 GB を使いました。
  • vLLM:“Use a 384 GiB-class host for the pinned model shards and offload buffers”(ピン留めしたモデルのシャードとオフロード用バッファーには 384 GiB クラスのホストを使うこと)(vLLM MiniMax H3 recipe、2026-11-04 閲覧)。

CUDA のエラーが出ないまま実行が強制終了された場合は、VRAM ではなくホスト RAM が足りなくなった可能性が高いです。

ダウンロードするファイル

Comfy-Org の再パッケージ版には、公式の BF16 シャードより小さいファイルがあります。サイズは Hugging Face API によるもので、2026-11-04 閲覧です。

ファイル サイズ 備考
minimax_h3_fl2va_bf16(ref2va_ も同様) 66.28 GB transformer 全体
minimax_h3_fl2va_int8_convrot 34.04 GB int8
minimax_h3_fl2va_pruned_bf16 40.23 GB AdaLN ブランチを削除
minimax_h3_fl2va_pruned_int8_convrot 20.97 GB 枝刈り、int8
minimax_h3_fl2va_pruned_fp8_scaled 20.96 GB 枝刈り、FP8
minimax_h3_fl2va_pruned_w6a8 15.98 GB 枝刈り、w6a8
qwen3vl_32b_minimax_h3_bf16(テキストエンコーダー) 51.51 GB
qwen3vl_32b_minimax_h3_int8_convrot 27.14 GB
qwen3vl_32b_minimax_h3_nvfp4_awq 15.69 GB “does not require Blackwell GPU to use”(Blackwell GPU がなくても使える)
minimax_h3_video_vae_fp16 / _int8_convrot 5.21 / 2.81 GB
minimax_h3_audio_vae_fp32 0.61 GB

Comfy の README には “For diffusion models prefer int8_convrot if you are able to use pytorch with cu130”(cu130 の PyTorch を使えるなら、拡散モデルには int8_convrot を優先する)と “fp8_scaled should only be used if you cannot use int8_convrot.”(fp8_scaled は int8_convrot を使えない場合にだけ使う。)とあります。枝刈り版のファイルが小さいのは、モデルカードによると AdaLN ブランチ(約 13B パラメーター)が “do not need to be loaded for inference-only deployment”(推論専用のデプロイでは読み込む必要がない)ためです。

公開されている速度の数値

MiniMax 自身のモデルカードには処理時間の数値がありません。SGLang の cookbook(2026-11-04 閲覧)は次の結果を報告しています:

カード 構成 時間
1 × RTX 4090 D 24 GB 1344×768、107 フレーム、20 ステップ、BF16 + FlashAttention 405.6 s
1 × RTX 4090 D 24 GB 同上、convrot_int8 + FA 303.3 s
1 × RTX 4090 D 24 GB 同上、convrot_int8 + Sage→Sol ハイブリッド 163.8 s
1 × RTX 5090 デスクトップ 864×480、124 フレーム、20 ステップ、sglang 112.2 s
1 × RTX 5090 デスクトップ 同上、ComfyUI --fast-disk --cache-none 145.9 s

diffusers はさらに “960x544 runs about 2.3x faster per step than the trained 1344x768”(960x544 は、学習時の 1344x768 よりステップあたり約 2.3 倍速い)と書いています。自分のプロンプトでの処理時間を知るには、まず 960x544 の短いクリップから始め、それから大きくしていきましょう。

ライセンス

MiniMax H3 は MiniMax H3 Community License Agreement で公開されており、オープンソースライセンスではありません。重みやその出力を使う前に LICENSE ファイルを読んでください。GPU をレンタルしても、ライセンスの条件は変わりません。

費用

2026-11-05 07:55 (UTC+8) 時点:RTX 5090 $0.69/時間、RTX 4090 48G $0.69/時間、A100 80G $1.59/時間。課金は 1 分単位(切り上げ)で 1 分から、インスタンスを破棄すると止まります。重みのダウンロード中も課金されるので、ダウンロードは 1 回にしてまとめてレンダリングしましょう。現在の料金は /pricing に掲載しています。

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よくある質問

MiniMax H3 に必要な VRAM はどれくらいですか?

MiniMax のモデルカードには VRAM の数値がありません。diffusers のドキュメントは、int8 と CPU RAM からのブロックストリーミングを使う 24–32 GB のカード、コンポーネントを GPU に載せ降ろしする 80 GB のカード 1 枚、フルの bfloat16 を動かす 80 GB のカード 2 枚という構成を示しています。SGLang は RTX 4090 1 枚でストリーミングと int8 を使い、GPU のピークを約 18 GB と測定しています(2026-11-04 閲覧)。

MiniMax H3 は RTX 5090 で動きますか?

はい、量子化とオフロードを使えば動きます。SGLang によると、RTX 5090 1 枚のデスクトップで 864×480、124 フレーム、20 ステップの実行に sglang で 112.2 s、ComfyUI で 145.9 s かかり、VRAM 32 GB とホスト RAM 60 GB を使いました(2026-11-04 閲覧)。

オープン版の MiniMax H3 で 2K の動画は生成できますか?

できません。オープンなチェックポイントは短辺 768 ピクセルの H3-Base です。MiniMax は H3-Regenerate-2K について “is not yet open-sourced”(まだオープンソース化されていない)としており、ComfyUI のドキュメントも 2K には別途アップスケールの工程が必要としています(2026-11-04 閲覧)。

MiniMax H3 でホスト RAM が重要なのはなぜですか?

80 GB 未満のカードでは、重みをシステムメモリからストリーミングします。diffusers のドキュメントは int8 でホスト RAM が約 75 GB 必要としており、コンシューマー向けカード 2 枚での SGLang と vLLM のレシピは 384 GiB クラスのホストを求めています。カードを選ぶ前に、CloudGPU の Deploy ページで GPU あたりの RAM を確認してください。

MiniMax H3 はオープンソースですか?

MiniMax H3 は MiniMax H3 Community License Agreement で公開されており、オープンソースライセンスではありません。重みやその出力を使う前に、MiniMax H3 の Hugging Face ページにある LICENSE ファイルを読んでください。

出典(2026-11-04 閲覧、Asia/Shanghai)


起動できるカードは Deploy ページに一覧があります。料金は https://cloudgpu.app/ja/pricing に掲載しています。

最終更新:2026-11-04(Asia/Shanghai)。